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支笏湖を行く

5 月にやっと桜が咲く北海道では、4 月にはまだ雪を見ることができる。しかし、春の兆しは確実に感じられるし、車が行き交う道路では雪はほとんど見ることはない。そんな4月のある日、私は支笏湖へ足をのばした。支笏湖は札幌近郊の湖で、ほぼ南に位置する。夏になると、ジェットで湖上を気持ち良さそうに滑る人々を見ることができる。温泉も近くに湧き小さなひなびた温泉宿がある。今回私は千歳市から札幌市へと入る道のりを選んだ。その道すがら北海道らしく白樺の中をまっすぐに伸びた道路を写真に収めた。両脇の森は、今にも冬眠から覚めた熊が現れそうである。(実際は、ありえないが)

白樺の道

支笏湖へ向かう白樺とまだ残る雪

車外にでた僕は、4月のまだ寒い鉛色の空の下で、肩をすぼめる。煙草をくわえながら、しばし景色に溶け込もうとゆっくり息を吸い込む。車はほとんど走っていない。ただ風の音だけが、耳に寂しげに問いかける。「何故君はここにいるの?」

白樺とプレリュード

白樺とプレリュード

写真を撮り終えると、プレリュードに戻りシートに腰を落ち着けるとヒーターの温度を2度上げる。ギアをドライブに入れ、ゆっくりとアクセルを踏み込む。マフラーから心地いい低音が奏でられる。緩やかなカーブをいくつか抜けると、支笏湖が見えた。先日足を運んだ時は、湖面は真っ白で冬からまだ抜け出していなかったけれど、今日の湖面は深いブルーだ。少しずつ湖本来の色に近づきつつあるのだ。夏の支笏湖は、限りなく紺に近いエメラルドブルーだ。

樽前山と支笏湖とプレリュード

樽前山と支笏湖とプレリュード

僕が、支笏湖の湖面に近い駐車場に着いたとき、ポツポツと雨が落ちてきた。標高も高いせいか空がとても近く見える。観光地でもある支笏湖には、シーズンから外れたこんな時期には、数えるほどしかいない。レンタカーから、老夫婦が降りて北の氷に閉ざされた湖を眺めている。寒い風が二人にも平等に吹いていた。

洞爺湖にて

まだ湖面に残る氷

再びプレリュードに戻ると、「明日の天気は雨」と FM の DJ が告げる。一雨ごとに、春に近づくのだ。

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