CPU を知る
CPU (中央演算処理装置)は PC の中でいう脳の部分である。脳の計算の速度により性能が異なる。入力装置や記憶装置からのデータを処理し、演算して出力装置や記憶装置に出力する。わかりやすい例では、AUDIO CD を再生し(記憶装置から出力)、MP3 に変換(演算)し、CD-R に記録(記憶装置に出力)。
Hz
CPU は命令された計算を一秒間に何回処理できるかという表現を Hz で示す。1Hz は一回。1,000,000=1M なので、100MHz の CPU は一秒間に 100,000,000 回計算する。1GHz=1000MHz なので、1,000,000,000 回計算する。
FSB
FSB は、CPU と RAM 拡張スロットを結ぶ伝送路のこと。または、この動作する周波数。CPU の FSB が 100MHz の場合、RAM や拡張スロットの伝送も 100MHz で動作している。CPU の動作周波数は、FSB に整数か半整数(x.5)を乗じたものになる。例) FSB 66MHz * 10.5=700MHz
種類
ここでは、intel の x86 を取り上げて取り付け形状により分類して説明する。
socket 5
320本のピンから構成され、75~200MHz の intel (以下略)Pentium が取り付けできる。
socket 7
321本のピンから構成され、200MHz 以上の CPU 具体的には、MMX Pentium 等が取り付けることができる。この後発売された slot 形状は、特許により保護を受けているため、Cyrix 社や AMD 社の互換 CPU は socket 7 での形状を守っている。
slot 1
ファミコンのカセットのような差込式の取り付け方式。Pentium II 以降に採用。具体的には、Pentium II ,Pentium III (一部),Celeron (一部) に採用されている。
slot 2
Pentium II Xeon , Pentium III Xeon 専用のスロット形状規格。マルチプロセッサ(複数の CPU を稼動させること)を最大 4 つまで可能にした。
socket 370
PPGA 版の Celeron から採用された規格。名前の通り 370 本のピンで構成される。後に Pentium III の FC-PGA , Celeron の FC-PGA (533MHz 以上の Celeron )にも対応。現在の主流。
コードネーム
CPU 名が一緒であっても全く異なるものがあったりでやっかいであるが、一般にコードネームを覚えていると参考になるのでここに記す。
Celeron
Covington
Celeron は最初 Pentium II の廉価版として発売された。Pentium II から L2 キャッシュ(2次キャッシュ)を取り除いた最初期型(266MHz , 300MHz)は、Covington (コヴィントン) と呼ばれる。しかし、評判が悪かったため下記にその席を譲ることになる悲運の Celeron である。
Mendocino
Covington で振るわなかった Celeron は L2 キャッシュを 128KB 搭載させ新たなスタートを切る。これが、Mendocino (メンドシーノ) である。特に 300MHz は Convington と Mendocino で両方あるため Mendocino を 300AMHz と呼ぶ場合がある。(266MHz~533MHz)
Coppermine-128k
Pentium III が発売された後、Pentium II の廉価版であった Celeron は socket 370 にも対応させ、Pentium III の廉価版としての使命を果たさなければならなくなる。Pentium III のプロッセッサコアを用いて、拡張命令セット SSE に対応させた Coppermine-128k (カッパーマイン-128k)の誕生である。(533MHz~)
付記
Celeron はその構造上、クロックアップに向いた CPU であったため自作 PC ユーザーには絶大な支持を得た。
Pentium III
Katmai
Pentium II から拡張命令セットの SSE に対応させ、発売された最初期型 Penitum III は Katmai (カトマイ)と呼ばれる。slot 1 で発売開始。(450MHz~1GHz)
Coppermine
Katmai の改良型は Coppermine (カッパーマイン)と呼ばれ、256KB のL2 キャッシュの統合、FSB 133MHz の設定、製造プロセスの集積度アップなどの改良が図られている。socket 370 で現在の主流(500MHz~)
E とか B て何?
Katmai 型の Pentium III と、Coppermine 型の Pentium III 。発売されたものの中でも、同じ周波数のものは紛らわしいので、以下の規則により表記する。
- E は、Coppermine 型
- B は、FSB 133MHz
- 例)600MHz = Katmai FSB 100MHz / 600BMHz = Katmai FSB 133MHz / 600EB = Coppermine FSB 133MHz
付記
コードネームは Coppermine などと記述するのが面倒なので、スラングというか、隠語のようなもので記述される場合がある。
- 河童
- Coppermine のこと
- カトマイ(まれに加藤麻衣)
- Katmai のこと
- 面倒 メンド
- Mendocino のこと
さらに、現在の Celeron と Pentium III の違いは、FSB と L2 キャッシュ (Celeron = 128KB , Pentium III = 256KB) である。
<後日付記>Celeron は、800 MHz を発売した時点で FSB を 100 MHz にアップさせた。
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