2001-02-12 / 通勤

ある晴れた朝、僕はいつものように車の中にいた。会社に向かい、Prelude を走らせていた。時計をちらちら覗きながら、アクセルを踏み込む。

東から昇る太陽は僕の車に正面から注ぎ、黒い車体が太陽に向かって走る。ふと横を見るとダークグリーンのBMWが見える。女性ドライバーだ。 特に何かあったわけではないが、信号で停車すると隣に並んだので、ちらっと覗いてみる。上品そうな顔立ちの、裕福そうな若い女性だった。

朝の通勤路は、いつもの通り時が過ぎ、皆時計とにらめっこしながら急いだ。

また、信号で停まると、BMWの隣に再びなった。ちらりと様子をうかがうと、女性ドライバーは、そのきゃしゃで上品な指を、彼女の鼻腔に静かに挿しいれた。そして、何かを探り当てると静かに指を抜き、人差し指と親指でその何かを丸めると、軽く人差し指で飛ばした。

晴れた月曜日の朝は、そうして慌しくすぎていく。

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