2001-12-09 / サキ

サキは、空から落ちてくる雪を見ていた。窓に肘を立てて空を見ていた。

灰色の空からは雪が次から次へと生まれてきた。まるで、自分に向かって降ってくるようだ。

サキは、彼に初めて会った日を想った。

昨夜会った彼を想った。

ベッドで囁いた彼の言葉を想った。

裸で抱き合った彼のぬくもりを想った。

穏やかにサキを愛した彼の性器を想った。

「さようなら」と言った自分を思い出した。

サキは、空から落ちてくる雪を見ていた。窓に肘を立てて空を見ていた。

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